最近仮想通貨関連ばかり書いてますが、値動きや上昇の伸びしろが大きいため必然的に仮想通貨関連を書いています。
もちろん為替や原油に明確なトレンドがあり値幅がとれそうならそちらを書きます。
さて、10月2日にCOMSAは仮想通貨を使った資金調達(ICO)を行います。
その次にICO案件として㈱プレミアムウォーターHD(東証:2588)とクラウドファンディングのCAMPFIREが予定されています。キャンプファイヤーは開示がないので開示のあるプレミアムウォーターについて書きます。
プレミアムウォーターHDについては上場会社ですので、直近の有価証券報告書と第1四半期報告書が閲覧可能です。
以下は個人的にざっくり見た感想です。有価証券報告書は平成29年3月期連結のもの。
まずキャッシュフロー計算書。
財務キャッシュフローは大きくプラスで借入金を大きく調達しています。
そして投資キャッシュフローは去年は大幅赤字、今年は企業結合により取得した会社があるので実質的にはM&Aの投資にまわしているということになります。
営業キャッシュはあまり黒字ではないので、典型的な投資段階のキャッシュフロー計算書です。
つまりプレミアムウォーターHD自体は成長拡大期の段階にあると読み取れます。
そのために必要な資金としてICOを使った調達が必要なのでしょう。
利益面は営業利益が赤字です。内容を見ると160億の販管費及び一般管理費のうち主なものは販売手数料31億円、販売促進費16億円、商品配送料38億円、給料手当て17億円、減価償却費21億円です。
投資段階の企業のため減価償却の負担が大きいです。また販促費が大きいのも特徴です。
投資段階であるので営業赤字はやむなしという感じですね。
次に平成29年6月期(第1四半期)です。
第1四半期は売上高は通期予想の260億円に対して59億円とまずまず。営業利益経常利益が通期予測の倍以上の赤字が出ていてなんだろうなという感じです。
内容はやはり減価償却費の負担が大きいのですが、減価償却費の負担は計算できるので普通予算に織り込まれているはず。
そのため、予算との乖離はなんだろうなということです。
ひとつ気になるのがM&Aが多いこと。連結会社のほとんどが債務超過の会社です。
ざっくりと数字見ただけなのでその細かいところまで見ていません。
水を売る会社でM&Aをする意図はあまりよく分からないです。私のIRの読み込み不足かもしれませんが。
総括するとプレミアムウォーターHDは完全に投資成長段階の企業です。
そのため開示の予算でも着地は赤字予想。
つまりICOで資金調達したからといって即売り上げが超増加して利益が増加するという段階ではありません。
調達資金で投資を行って後々利益を確保していく長期視点の投資となります。
一方で、仮想通貨市場での投資家はボラティリティと短期での値幅のある資金が多い現状です。
ICOでのトークン発行をすると目先の利鞘を目的とした逃げ足の速い資金が流れてくるのも事実です。
株式のIPOでよくある公開日高値をつけてからナイアガラの滝のようなチャートになるとも予測されます。
おそらくCOMSAのICOもその後のプレミアムウォーターのICOも長期資金としての資金調達のため、入るのであれば最初は一切様子見してナイアガラの滝が流れた後の落ち着いたところでも判断は遅くはないかなと思っています。
もちろん相応のリスクを冒して最初から飛びつくのも否定はしません、自分の考えたリスクとリターンの結果で行うのが投資ですから!仮想通貨市場は今後も動向には注目ですね。私は総合的に考えて最初からは飛びつかないです。
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